ビギナーオーナーのためのサロン計数管理

第26回サロンの経費(地代家賃と水道光熱費)

「地代家賃」とは、店舗や事務所の家賃、駐車場の使用料などの費用です。サロン経営において「地代家賃」は人件費に次ぐ大きな経費であるため、その性質の把握と計上時期においては注意を払わねばなりません。
また、賃貸借契約に伴って支払う敷金・礼金・保証金などとはそれぞれ会計処理が異なりますのでしっかりと理解していきましょう。
「水道光熱費」は、名前の通り電気代や水道代やガス代をいいます。なお、ストーブを使用している場合は灯油代も「水道光熱費」になります。
「地代家賃」と「水道光熱費」は毎月絶対に出てくる科目になります。
支払っているか支払っていないか(未払)に関係なく、毎月しっかりと計上しましょう。

1.地代家賃

「地代家賃」は売上に対して10%以下が理想です。もし10%を超えているようなら、家賃に見合った売上が上がっていない可能性があります。
つまり、店舗の利益幅を減らしている原因になっていますので、この基準値には注意を払う必要があります。
また「地代家賃」に関わるものとして、店舗や事務所の契約時又は契約更新時に様々な内容の支払をする時がありますので、次ページの表を参考に経理処理をしてください。

種類 詳細 経理処理
①家賃 建物等の店舗使用料 「地代家賃」として経費に計上します。
②地代 土地を借りている場合の使用料 「地代家賃」として経費に計上します。
③敷金 店舗を借りる際に支払う費用。退去時の原状回復の備え。 「敷金」として資産に計上します。費用にはなりません。
④礼金 賃貸借契約時に支払う、大家への謝礼的な費用。 「礼金」又は「権利金」として資産に計上します。
5年と契約期間のいずれか短い期間で均等に償却します。金額によって費用化方法が異なります。

(注1)

⑤保証金 店舗を借りる際に支払う、契約を担保するための費用 「差入保証金」として資産に計上します。
費用にはなりません。

(注2)

⑥仲介手数料 不動産会社に物件を仲介してもらった時に支払う費用 「支払手数料」として経費に計上します。
⑦更新料 契約の期限切れの際に契約更新のために支払う費用 「権利金」として資産に計上します。原則は契約期間で均等に費用化します。
金額によって費用化方法が異なります。

(注3)

(注1)
礼金の金額が20万円未満の場合は支払時に「地代家賃」として全額経費で計上することができます。
(注2)
契約書において保証金の一部が償却(控除)されることが明らかな場合には、その償却されることになっている金額を「権利金」として資産計上し、賃貸借期間が5年以上の場合は5年間で均等に費用化、賃貸借期間が5年未満の場合は契約期間で均等に費用化します。「繰延資産償却」という科目を使用します。
(注3)
更新料の金額が20万円未満の場合は支払時に「地代家賃」として全額経費で計上することができます。

2.水道光熱費

水道光熱費については売上に対して3%以下が理想です。この基準をもとに、水道光熱費の無駄遣いがないか毎月確認しましょう。水道代は2ヶ月に1回の支払となるので注意が必要です。
家賃の請求の中に、明細の把握できる電気代・水道代などの共益費がある場合は「水道光熱費」として計上しましょう。

※注意するポイント

オーナーの自宅の一部を事務所や店舗として使用している場合

◆法人の場合
…「地代家賃」としてオーナーに家賃を支払います。事業用部分と居住用部分をしっかりと分け、契約書を作成しておくことが大切です。家賃の金額は任意ですが、地域の家賃相場と比べ著しく差異がある場合は法人の費用として認められない場合があります。
オーナーは不動産所得が発生するので確定申告を忘れずに行いましょう。

◆個人の場合
…「地代家賃」としてオーナーに家賃を支払うことはできません。しかし、事業用部分の割合で、建物や設備造作の減価償却費・火災保険料・住宅ローンの利息部分を経費にすることができます。

役員やスタッフに社宅を貸している場合
役員やスタッフの社宅の支払は「地代家賃」として経費になりますが、その家賃を徴収しなければ、住んでいる役員やスタッフの給料または賞与として所得税が課されることになります。課税されないためには、会社が支払う家賃の50パーセント以上を徴収しましょう。
一時的に駐車場を借りる場合
駐車料金が一時間単位のものなど、一時的に駐車場を借りる場合は「旅費交通費」として処理します。
なお、お客様のご来店時の駐車場代については、「サービス費」となります。

サロンの計数管理は 税理士法人西川会計 へご相談下さい。

税理士法人 西川会計 プロフィール

サロン経営のプロとしてサロン業界の発展とともに歩んできた、税理士法人西川会計。
事業計画書の作成や開業資金の調達・開業準備のポイントなどサロン経営に 40 年携わってきた実績とノウハウ武器に、サロンの商売繁盛をサポートいたします。

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