サロン店経営のヒント

経営・分析
我が美容室の「重要顧客」を把握する

常連さんにはエコヒイキを

美容室の経営者が自店の経営改善をするときに、必ず実施していただきたいのが「RFM分析」という分析手法です。聞きなれない言葉かも知れませんが、あまり難しく考えず、自店にとっての重要顧客は誰なのか、どのお客様を手厚くフォローすべきか、などを抽出する分析方法だと思っていただければ結構です。

R:Recency
直近ご利用日 直近でご来店いただいたのはいつか?
F:Frequency
来店頻度 どれくらいの頻度でご来店いただいているか?
M:Monetary
利用金額 ある期間において、いくら使ってくださったか?

このRFMという3つの視点でお客様を各項目5点満点で点数付けして、セグメントしていきます。このRFM分析により、「この1年間で、何度もご来店いただき、多くのお金を使ってくださっているお客様はどなたか?」が分かるようになります。

美容室において「全てのお客様を平等に扱いたい」というお気持ちも理解しますが、ここはビジネスです。年に2回、5,000円のカットだけをしに来るお客様と、毎月1回カットとカラー、季節ごとに縮毛矯正もしてくれて年間30万円以上使ってくれるお客様に対して平等に接していては、売上アップは望めません。そもそも、分析をすれば明らかになるでしょうが、あなたの美容室の売上の約8割は、上位30%のお客様によって構成されているはずです。

美容室に来店してくれたこともない新規客に対して「激安クーポン」を発行して無理やり客数を集めても、そのお客様は残念ながら「他の美容室の激安クーポン」を求めて渡り鳥のように動き続けるため、定着は望めません。また、理由は様々あるのでしょうが、年に数回のご来店で、1万円程度しかお金を落としてくれないお客様の来店頻度を高めることは至難の業と言えます。

フォローをし続けても再来店してくれないお客様に時間とお金をかけるよりも、自分の美容室を何度も何度も利用してくれて美しくなるためには投資を惜しまないでいてくれるお客様に時間とお金をかけてフォローするべきなのです。

常連さんに「離脱」させない

最近流行っている居酒屋で、お客様が最初に来店された時には主任。2回来店すると課長、5回目で部長・・・などのようにお客様を「昇格」させ、その役職に応じてお店から様々なプレゼントや特典がある、というようなルールを決めているお店があります。このルールによってお客様は「あと○回行くと部長に昇進だ!頑張って通おう」とモチベーションが上がりますし、お店側としても何度も来店してくださっているお客様にはどんどんコストを使ってサービスをしていく、という良いサイクルが生まれていきます。「常連さん」をエコヒイキすることを、ルールとして公言している、面白いシステムと言えます。

では、あなたの美容室はどうでしょうか?毎月通って、年に10万円も20万円も使ってくださるお客様に対する割引はほとんどないのに、街でばらまいているクーポンを持ってこられた新規のお客様にはバンバン割引をしていませんか?これでは、お客様のモチベーションは下がる一方です。

まずはRFM分析を行い、我が美容室にお金を落としてくれている大切なお客様はどなたなのか?を把握してみてください。前述の通り、恐らく上位30%程度のお客様で、お店の8割近くの売上を立てさせていただいていることでしょう。

次に、その大切なお客様が「離脱」してしまっていないか、を確認してください。例えば、F(来店頻度)とM(利用金額)が高いお客様は、我が店の重要顧客と言えます。その重要顧客のR(直近ご利用日)が低い(最終ご来店から期間が空いている)場合は、競合美容室にお客様を奪われてしまっている可能性が大きいと言えるのです。

この場合は、「大切な○○さまへ。ぜひもう一度当店をご利用ください」というような直筆のメッセージを、かなり大胆な割引特典などと共にお送りするようにしてください。かつては何度も我が美容室に足を運び、多くのお金を落としていってくださったお客様ですから、こちらからのメッセージに反応してくださる期待値も高いはずです。間違っても、「全顧客に送ってそうな」「定型文の」「販促チックなDM」などを送らないようにしてください。大切なのは、「本当に重要なお客様であるあなたに、こちらからのメッセージをお伝えしたい」というニュアンスが伝わるような内容にすることです。

「LTV(ライフタイムバリュー)」という考え方がありますが、この重要顧客が再度我が美容室にお客様として戻ってきてくださったら、経営に与えるインパクトは大きいはずです。極端な話、「次回のご来店を7日以内に予約してくだされば、無料でカットとカラーをサービスさせていただきます」というくらいの大胆な提案をすることで、お客様の心を引き付けていきましょう。もし離脱したお客様が来店してくださり、「あ、やっぱり私にはこの美容室が合っているな」と感じてくだされば、再度継続的に通い始めてくださる可能性も高いと言えますので。

もちろん、重要離脱客をお店に再度呼び込めた際には、全スタッフが最恵国待遇でおもてなしをできるように、しっかりと通達をして臨んでくださいね。また、離脱はせずに自店に通い続けてくれている重要顧客に対しても、「シークレットサービス」などで、手厚くフォローをするように心がけてください。

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