ビギナーオーナーのためのサロン計数管理

第41回器具の購入時や改装時の会計

増税前は資産の購入が増える時期です。新しい器具を購入したときや店舗を改装したとき、10万円未満であれば一括で経費として処理できます。しかし10万円以上は原則資産として計上しなければなりません。

いくつかの税法上特例を利用することで30万円未満までの資産を一括で経費にできる方法や、20万円未満までなら3年に分けて費用とする方法など、1年間に処理できる経費を増やすことができます。

税法上の原則処理

1.
備品消耗品費(一括で経費にできる)
①おおよそ1年以内に消耗したり価値がなくなっていくもの。
②1個または1組で10万円未満のもの。
※セット椅子の上と下のキャスターを購入した場合、それぞれ単体の値段があっても一緒に使用するので1セットと判断します。
2.
固定資産
長期間にわたって事業に使う資産のこと。「内装工事」「美容器具」「車両」「建物」などがあります。
減価償却という方法で数年~数十年にわたって経費にします。

税法上の特例制度

1.
30万円未満の減価償却資産
「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」
中小企業者等(個人事業主または資本金1億円未満の会社)が30万円未満の資産を購入し事業に使用したとき、一定の要件のもと全額取得価額を費用にすることができます。
事業年度が1年である場合、合計300万円までに限られます。
(2020年3月31日までの特例)
※但し固定資産税(償却資産税)の対象となります。
2.
10万円以上20万円未満の減価償却資産
「一括償却資産」
10万円以上20万円未満の資産を購入して事業に使用した年から3年間にわたって、3分の1ずつ必要経費にすることができます。

どのように処理方法を選べば良いか、具体例として経費の金額の違いを挙げてみました。

取得価額 購入したもの 消耗品費 または 少額減価償却資産の 損金算入の特例 で計上した場合の経費の金額 一括償却資産 とした場合 の経費の金額 固定資産として計上した場合の 経費の金額
10万円未満 97,200円の棚 97,200円
20万円未満 162,000円の
セット椅子
(耐用年数5年)
162,000円 1年目:54,000円
2年目:54,000円
3年目:54,000円
1年目:64,800円
2年目:38,880円
3年目:23,328円
4年目:17,496円
5年目:17,496円
30万円未満 270,000円の
シャンプー台
(耐用年数5年)
270,000円 × 1年目:108,000円
2年目:64,800円
3年目:38,880円
4年目:29,160円
5年目:29,160円
30万円以上 378,000円の器具
(耐用年数5年)
× × 1年目:151,200円
2年目:90,720円
3年目:54,432円
4年目:40,824円
5年目:40,824円

※償却方法は、定率法の場合(法人の場合、原則定率法)

消費税増税前に資産を購入されるサロンも多いと思います。
これらの処理方法を購入される際には参考にしてください。

税理士法人 西川会計 プロフィール

サロン経営のプロとしてサロン業界の発展とともに歩んできた、税理士法人西川会計。
事業計画書の作成や開業資金の調達・開業準備のポイントなどサロン経営に 40 年携わってきた実績とノウハウ武器に、サロンの商売繁盛をサポートいたします。

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